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私、実は大天使ジブリール(ガブリエル)の生まれ変わりです。 えー、7日のSHOCK観劇の顛末書く前に、告白させていただきます。 実は、私、 大天使ジブリールの生まれ変わりです。 日本では「ガブリエル」の呼称の方が通りがいいですが、 「ジブリール」の方が本来の名前の響きに近いようなので、 このblogでも「ジブリール」で統一いたします。 「大天使」については、ゲームや漫画等で皆さんにもなじみ深いこととは 思いますが、あまり知らないという方は、詳しくはネットで検索かけて 調べてみてください。 という自分が実はこの「大天使ジブリール」という天使のことを よく知らなかったりする(汗)いや、実は私はまだ「自分がジブリールだ」 と自覚してから日が浅い上に、キリスト教的な世界とは無縁で、 というか、宗教的なことには一切関わらないで今まで生きて来たので、 まだまだ分からないことだらけなんです。はい。 ジブリールは、ある目的があって、今回この地上に人間として生まれ変わって きました。ちなみに 天界の天使達には、誰にも内緒でやってきました。 まあ要するに家出みたいなもんです ジブリールは、一応天界ではそれなりに偉い天使なので、天界はおそらく 大パニックになったと思います。そして天界の天使さん達は必死で ジブリールを探しましたが、なかなか見つかりませんでした。 それはそうです。ジブリールは天使としての力、気配を一切絶ち、ただの 人間として地上に生まれてきましたから。現在地上には60億人以上の人間が いますが、その中から一人の人間を捜し出すのは、容易ではありません。 ま、ここらへんは白泉社花とゆめコミックスの「天使禁猟区」という漫画の 1巻あたりとちょっとだぶるかな。クライという小悪魔が、アレクシエルという 大天使の転生体を人間界から探し出そうとする、というのがストーリーの 始まりです。 あの漫画はおそらく、私を探していた天使さん達が、作者の方の精神に 啓示を与えて描かせた漫画です。 ただし悪魔からの啓示も大いに入っております。 (だからあの漫画では、天界や神というものがとことん貶められています。) 少し先走りすぎました。 で、何でこんなことを書いたかと言いますと。 このひとつ前の記事、タッキー&翼の北海道公演で、私がMC中に あんな行為に出たにも関わらず、警備の人や警察の人がいまいち 手ぬるい対応だった理由が、「私が大天使ジブリールの生まれ変わりだから」 です。 滝沢秀明さんは、実は人間界で「悪魔」とか「死神」とか呼ばれる存在 なのですが、ある理由から、私には手が出せないことになっているのです。 私が大胆にも私の顔写真と本名と住所まで晒したのは、 そこまでしても、滝沢秀明さんを筆頭とする「悪魔」の方々が、 人間に働きかけて悪さをすることができない、と分かっているからです。 私の身の安全は絶対だ、と分かってるからです。 しかし手は出せないけどストーカーはしてくるんだなこれが(笑) だから北海道公演では、私はあのような行為に出ました。 ちなみに、ですね。 今、この地上には、私を探すために沢山の天使達が降りてきてます。 現在私の方で分かっているのは、 ジャニーズ事務所の今井翼さんが大天使ラファエル 同じくジャニーズ事務所の堂本光一さんが大天使ミカエル ですね。そしてジャニーズ事務所はひょっとしたら、その所属タレントの ほとんどが天使さんです。だからあんなに人気があるんですねー♪ さあ、テレビ局の取材いつでもカモン!よ!!(笑)
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せーらーふくをぬがさないで◆tu4bghlMIw ……ここまでは計画通り。 佐藤良美は様々な液体で濡れそぼった表情の裏側でほくそ笑む。 ……涙って意外と簡単に流せるんだなぁ。 しかも効果は抜群。 女の涙。 まだまともに恋愛をしたことも無いような中学生を騙すのに、これほど適した道具は無いだろう。 美凪から少し離れた所で、良美と圭一は寄り添うように座っている。 傍目から二人を見れば仲の良い兄弟か、見ようによっては恋人同士にも見えたかもしれない。 だがどう見ても人畜無害を絵に描いたような少女が、既に自分の意志で同い年の少女を一人刺殺していようとは誰も思うまい。 ……ひとまず、この二人を出来るだけ上手く使ってエリーやレオ君と合流しなくちゃ。 良美は数センチ程度の隙間しかないほど近くに座っている圭一の顔を冷めた眼で見やる。 顔はあり得ないくらい赤く、見ているだけで肩が凝りそうなくらい緊張している。 まず集団において大切なこと。 それはイニシアチブを握ることだ。 とはいえそのために必ずしも自分が先頭に立って行動する必要は無い。 自分の思うがまま、意志をそのまま反映して前に立つリーダーを立てる、という手法で十分な場合も多い。 どれだけ上手く立ち回ろうとも、率先して舞台の上で踊り続ければ必ず誰かに目をつけられる時が来る。 それならば時が来るまで私は舞台袖で傀儡を操る人形師になればいい。 今、自分の隣に前原圭一がいるのもそれが理由だ。 意志を代弁させるならばそれは出来るだけ力が強くて、なおかつ簡単に言うことを聞くような者がいい。 そしてもう一つ、男であること。これが絶対条件になる。 エリカのように女であっても集団のリーダーになることが出来るものもいるが、それは極稀な例だ。 名簿の名前を見る限り、この殺し合いに参加しているものの約三分の二が女。 つまり多数派を占める女性陣を小数の男がまとめる、という構図になる可能性が高い。 見る限りまだまだ若い彼がこの状況で船頭に成り得る人物であるかは分からない。 だが手駒に取るのならば各種条件から見ても、遠野美凪より断然こちらだ。 「……あの」 「ん、おお!!えーと……大丈夫か?落ち着いた?」 「……うん。まだ少し、自分が壊れて……しまいそうだけど」 「ああ、辛いのは分かる。でも何とか乗り越えるしかないんだ」 「うん……」 またも吐き出される気持ちの悪い偽善に満ちた台詞。 良美は喉元から不満が黒い土石流になって溢れ出そうになるのを必死でせき止める。 「……圭一君。この後はどうするつもりだったの?」 「俺と遠野さんは今学校に向かう途中だったんだ。 多分あそこにはこの島から脱出する何らかの手掛かりがあると思うし」 「学校かぁ……」 良美は焦った。 順当に行けばおそらくこのまま廃線に沿って北上。 その後、ペットボトルを見つけた小屋を経由して学校のあるE-4エリアに向かうことになる可能性が高い。 "犯人は現場に戻る"なんて言うけど、それを今の自分に当てはめるつもりは無い。 おぼろげながら藤林杏の死体を放置してきた場所は覚えてはいるのだ。 とはいえ、100%の確証を持って位置を記憶しているわけではない。 先程の小屋に寄ったとしても大して問題は無い。しかし、藤林杏の死体の近くを通過する、となると話は別だ。 死とは強烈で、それでいてイマイチ不透明な概念だ。 テレビや新聞というフィルターを通して見れば、非常に身近なものとも言える。 しかし実際に自分の周りで死を体験したことがあるものは意外と少ない。 特に自分のような高校生だと未だに身内全員が健在な家庭も多い。 そして現代人の大半は病気で命を落とす。 目の前で人が血を流して死んでいる光景を目撃したことのある人間がどれだけ少ないかは想像に難くない。 良美が圭一に感じた嫌悪の理由はコレなのだ。 彼はおそらく、死を知らない。 皮膚を突き破り、肉を裂いて、血管を破裂させる感触を知らない。 人に突き刺さった刃物がどれだけ重く感じるかも、 死の淵に立った人間がその時どんな声を出してどんな表情をするのかさえ想像出来ないだろう。 『無知は罪』と断罪してしまうことも出来るが、さすがにそれは難しい。 自分だって人を殺した経験はほんの先刻まで無かったのだから。 それなのにどうしてあそこまで偽善に満ちた台詞を吐くことが出来るのか。 解せない。 圭一が自分を信じ切っていることは確信出来る。 この遠野という変な女もとりあえず自分を疑ってはいないはずだ。 だがもしも二人が藤林杏の死体を見たとしたら? おそらく彼らは良美を恐れることだろう。 藤林杏には『いきなり襲い掛かって来た危険人物』以外の役割は求めていない。 言葉でどんなに取り繕っても、本物の死体には有無を言わせぬ力がある。 そうなっても前原圭一の偽善が、遠野美凪の無表情が、今のまま続くとは到底思えない。 二人を藤林杏の亡骸と対面させるわけにはいかない。 私が上手く誘導すればその可能性は最小限まで抑えられるとはいえ、あの場所の近くに立ち寄るも正直な話回避したいものだ。 それならば。 「圭一君。お願いがあるんだけど…」 「ん?どうしたんだ、佐藤さん」 「ちょっと寄り道になってしまうかもしれないけど一回商店街の方に寄りたいんだけどなぁ」 「商店街かぁ……んー遠野さんにも話してみないとなぁ。 でも何でだ?誰かと待ち合わせしているとか?」 「……その……ふ……」 「ふ?」 良美は身体を僅かに捻らせ、視線を散らす。 恥じらい、ためらっているように見せる演出も忘れない。 言葉と態度による焦らしは重要だ。 あくまで佐藤良美は弱く、可憐で、気の弱い少女だと錯覚させるのだ。 胸の奥にしまった刃は最後の一瞬まで抜き放つつもりは無い。 そのため使える武器は何であれ有効に使う。 それは銃器や刃物に限ったことではない。 自分が『女』であることを。 外見の力を最大限利用する。 「服……着替えたいから。ごめんなさいっ!! そんなの自分勝手だって分かってるけど……でも、血が……キモチ悪くて……」 「あ……ご、ゴメンっ!!俺、そういう、女の人の気持ちとかイマイチ分からなくて……。 そうだよな。凄いことになってるもんな、佐藤さんの服……」 圭一は顔を更に赤くさせ、明らかに取り乱している。 ここまでくればしめたものだ。 最後のトドメとばかりに良美は圭一の手を両手で包み込むように握り締める。 「大丈夫……圭一君。 あなたが凄く優しい子なのは私、十分分かってるから。別に気にしてないよ」 「佐藤さん……」 「だから……お願い。まずは学校より先に商店街」 「あ!!そうだ、忘れてた!!」 キラキラと瞳を輝かせながら、圭一が自分にメイド服を差し出していたためである。 奇しくも美凪の呟きは圭一の耳には入らなかった。 良美は頭が痛くなった。 一つはなんとここから学校へ向かわない口実が無くなったため。 そしてもう一つは。 「……前原さん……傍目には凄い光景です」 キラキラと瞳を輝かせながら、圭一が自分にメイド服を差し出していたためである。 奇しくも美凪の呟きは圭一の耳には入らなかった。 ■ ……おはこんばんちは。どうも遠野美凪です。 拍手、ぱちぱちぱちぱち。 突然ですが私達は殺し合いをすることになってしまいました。 実際既に目の前で男の子と女の子が一人ずつ亡くなっています。 ……ええ、大丈夫です。 その瞬間は胸が張り裂けそうな気持ちになりましたが、今は大分落ち着いています。 亡くなったのはどちらも私の知り合いではありませんでしたし。 でも額を撃たれた男の子に駆け寄った方々や、 首輪を爆発させられた女の子の隣にいた男の子などは本当に辛そうな表情をしていました。 ずっと守っていた大切なものが壊れてしまった、そんな表情です。 『自分の半身を失ってしまった』 赤い長髪の男の子がそう心の中で叫んでいるように感じました。 ……はい、この気持ちは私にもよく分かります。 彼にとってあの殺された男の子は、私にとってのみちるのような存在だったのかもしれません 。 少し話が逸れました。 その後訳の分からないまま、見知らぬ土地に放り出された私でしたが、早速お友達が出来ました。 前原圭一さんという中学生の男の子です。 私の方が少し年上で背も高いのですが……前原さんは島から脱出するために凄く頑張ってくれています。 目的地を決めて積極的に行動しようとしたり、病院にメッセージを残したりと大奮闘です。 二枚もお米券を進呈してしまいました。 ……きっと、いえおそらく既に名コンビです。 さてそんな私達ですが、なんともう一人新しいお友達が出来ました。 名前は佐藤良美さん。 佐藤さんは病院から出て学校へ向かう途中で。 何ともびっくりな出会いでした。わお。 初めてお会いした時、彼女は白いセーラー服を赤黒い血で染めて北の方向から物凄い勢いで走ってきました。 ……驚きでした。私達の前の前に現れた時の彼女は酷く錯乱していました。 まるで何かに憑りつかれたように謝罪の言葉を口にするだけ。 まともに話が出来るようになるまで少し時間がかかってしまいました。 ……とはいえそれには大きな理由がありました。 彼女は"人を一人殺してしまった"と震える声で私達に打ち明けたんです。 ……ショックでした。ガーンという擬音で表すのも難しいくらいに。 自分と同い年くらいの女の子がもう殺人を経験してしまったんです。 しかも殺してしまった相手もブレザーを着ていたらしく、おそらく同年代。 早くも悪意を持って他人に接する人間が現れた、そのことが凄く悲しいです。 「遠野さん?どうかしたのか?」 「……いえ。何でもありません」 「よかった。じゃあそろそろ行こうぜ。 佐藤さんもようやく着替え終わったみたいだし」 ぼんやりと線路に座って名簿を眺めていると、少し疲れた感じの前原さんが立っていました。 どうやら見張り役は終了のようです。 少し遠くのほうから未だ暗い表情をした(心なしかその他の要素が絡んでいるような気もしますが)佐藤さんが歩いてきます。 しかしどうして着替えるのは女の子なのに、私ではなくて前原さんが警備の役を仰せつかったのでしょうか。 ……もしかして私、その筋の人だと思われているのでしょうか。 つまり同性愛者であると。 普通、女がこんな野外で着替える羽目になれば同行者の女性が出来る限りフォローするものです。 実際、私も佐藤さんが"アレ"に着替えるのを手伝うつもりでした。 ですが彼女は前原さんに見張りをお願いするだけに留まったのです。 当然そんなことを頼まれた前原さんは何故か元から赤かった顔を更に赤く染めることになったのですが。 ……不思議です。 …………まぁとにかく、佐藤さんの衝撃の告白から四十分と二十秒が経過。 その間、ほとんど前原さんは佐藤さんにべったりでした。 同じ女性として私がもっと親身になって支えるべきだった、今更ながら思います。反省です。 ただ少し言い訳をば。 中々彼女が前原さんに抱きついたまま泣き止まなかったこと。 そのため二人の世界が構築されているような印象を受けてしまったこと。 そんな理由でイマイチ声がかけ難かったんです。 ……駄目ですね、私。残念賞。 気持ちを切り替えなくてはなりません。 「……それでは、参りましょう」 「あの、遠野さん。さっき一度私から圭一君にお願いしたんだけど、先に商店街の方へ寄ってもいいかなぁ」 「……商店街ですか?」 前原さんに寄り掛かり、恋人同士のように身体を寄せた佐藤さんから予想外の提案がなされました。 現在の私達の基本的な行動方針は島から脱出することだったはずです。 そのため病院に顔写真と"学校へ向かう"という意志を示したメモを残して来ました。 病院は人が集まる場所です。 あれを見た人間が私達の後を追って、学校へと向かう可能性はそれなりに高いと思われます。 商店街に向かうとなるとおそらく、相当なタイムロスになるでしょう。下手をすれば入れ違いになってしまうかもしれません。 「い、いやその!!佐藤さんの服、これは応急処置みたいなものだろ!! さすがにこの格好のまま歩き回れ、ってのも酷だし……」 「……えっちですね、前原さん。女の子の身体をそんな風に見てはいけません」 「え、ちょ、ま……コレは」 何故か前原さんが慌ててフォローに入ります。 チラチラと頬を赤らめながら佐藤さんの方に視線をやる前原さん。 ……まぁ赤くなるのも仕方ないんですけどね。 先程までの赤黒いセーラー服ではなく、佐藤さんは圭一さんの支給品のメイド服に着替えていたのですから。 しかも……女の私が見ても恥ずかしくなるような。 水着とボンテージとメイド服を融合したかのように見える、極めてアヴァンギャルドなデザインです。 眼を覆いたくなるほど強調された胸。スクール水着から切り取ったかのようなパンツ。 肩は完全に露出し、申し訳程度に配分された襟元と上腕部のレザーが余計にエロさを引き立てています。 一応、腰周りには腰蓑のようなフリル付きのエプロンがあしらわれているのですが、もうここまで来ると何もかもが卑猥に見える不思議。 丁度、前原さんと佐藤さんの身長が同じくらいだったからこそのミラクルフュージョンです。 ……前原さんも男の子ですからね。 確かにコレは、中学生には色々な意味で刺激が強過ぎるかもしれません。 佐藤さんのプロポーションは女性の私から見ても非常に魅力的です。 私は背ばかりが高くて、胸に関してはそれ程でもないので……前原さんが意識してしまうのも無理はありません。 「……なんちゃって……冗談」 「え?と、遠野さん?」 「……オッケー。未来ある青少年の教育のためにも行くべきですね、商店街」 「分かってくれてありがとう!!遠野さん。圭一君も……私のためにごめんね」 「お……おう。なんか遠野さんの台詞が引っ掛かるけど……」 「……気にしない」 前原さんが何とも複雑な表情をしています。 さすがにセクシィなお姉さん二人に囲まれて緊張しているのかもしれません。 健全な中学生にはあまりよくない環境ですね。 おいおい慣れてもらうしかないのですが。 ……まぁ、ともあれ出発ゴーです。 ■ 「くそっ、まだ痛むな……」 脇腹を押さえながら、市街地を南下する男が一人。 彼は岡崎朋也。先程出会った芙蓉楓と名乗る不気味な女と別れ、ひとまず南方の病院を目指している所だった。 移動手段としてキックボードが支給されたのは不幸中の幸いとも言えるだろう。 石弓を持った異様に耳の長い男に弓で撃ち抜かれた部分は未だ熱を持って、朋也の身体を蝕んでいる。 当たった場所が幸運だったのか、出血は思った程酷くはない。 しかし決して放置することは不可能なレベルではある。 とりあえず応急処置はしたものの、出来れば適当な消毒薬と清潔な布が欲しい。 沿岸に並ぶ都市部にて道具を調達しようとも考えたが、今は出来るだけあの男と出くわした一帯は距離を取りたい。 しかも薬品が確実に手に入る保証が無いのは痛い。見つからなければ延々と無駄に時間と体力を消費する危険性もある。 そう考えると自分が選ぶべき目的地はただ一つ。F-6エリアに位置する病院である。 ここならば確実に医療用品を手に入れることが可能である。 今現在の自分にとっての最優先事項は生き抜くこと。 いきなり見知らぬ人間に襲い掛かるような真似をするつもりは無いが、 身を守るためならば少々荒っぽい手段に出るのも仕方が無いと思っている。 しかしただ"生きる"という目標を立てても、逃げ回っているだけでは埒が明かないことも分かってはいる。 これはぐだぐだとただカレンダーを消費するだけの生活とは次元が違うのだ。 ある程度の計画性と主体性を持って行動しなければならない。 そう考えると、やはり身体を考えられる限り最高の状態に近づけて置きたい。 見知らぬ人間にこの先全く襲われない、という可能性はおそらくゼロだからだ。 「とりあえず南に行って……川が渡れればそれに越したことはないんだがな。 後は川沿いに移動するしかないか」 ■ 失敗だ。 …………違う違う、これは成功だ。 経緯はともかく、死体の近くを通って学校に向かう可能性は潰したのだから。 上々にいけば近いうちに"まともな"服も手に入る。これを成功と言わずして何と言う。 だから今私が半ば羞恥プレイのような衣装を身にまとっていることも些細な事象に過ぎないのだ。 そうだ、全ては上手く回っている。 相手に警戒心を抱かせる血だらけのセーラー服は捨てて来た。 前原圭一に支給品について尋ねられた時も『自分が持っている支給品は錐とナイフだけである』というラインで押し通すことが出来た。 拳銃の存在を隠し切ることが出来たのは大きい。 あとは情報だ。 レオ君とエリー、そして一ノ瀬ことみ。 三人の居場所さえ手に入ればもう怖いもの無しである。 クールだ。クールになれ佐藤良美。 現状に問題は無い。 ■ 「あれ、あそこにいるって……もしかして他の参加者の人じゃ……」 「え?」 圭一のその台詞につられて伏目がちだった視線を良美は持ち上げる。 遥か前方、確かに小さくぼんやりとではあるが人影が見える。 あと少しで太陽が昇る。遠方を見渡すのに支障は無い。 とはいえ良美はそこまで視力が良いわけではないので感覚的にそこに人がいる、程度にしか相手を認識出来なかった。 「……男の人ですね。黄色い……ブレザーを着ています」 「遠野さん、ここからそこまで見えるのか?眼、いいんだな」 「……特技です。……あちらも私達に気付いたみたいです。どうしますか?」 最年少ではあるが、やはりこの集団の中心人物は圭一である。 美凪も良美も心の内枠に大分差はあるものの、そのことは共通認識であった。 その視線に込められた感情は見事なまでに正反対ではあるのだが。 「そうだな……とりあえず一度話してみようぜ。俺達を攻撃するつもりがあるなら、あんな風に突っ立てたりしないだろうし」 「……オッケーです。手を振ってみましょう、ぶんぶん」 美凪が男に向かって大きく両手を振る。 こちらは戦うつもりは無い、という意志を込めてだ。 相手の男も一瞬動作を止め、何かを考えたようだが同じく手を大きく振って応える。 「大丈夫そうだな!!佐藤さん、行きましょう!!」 「う、うん……」 情報交換が出来そうな人間の出現に興奮する圭一。 何を考えているのか分からない美凪。 そんな二人とは対照的に良美は前方からやってくる男から強烈なデジャヴを感じていた。 ■ 朋也は戸惑っていた。 「なんだ、あの集団は……。 やけにでかい女と学生服を着たガキ、それと……コスプレした女?ありゃあ露出狂か?」 病院に向かう途中どうやら他の参加者に出くわしたらしい。 相手は三人。しかもそのうち二人は女だ。 でかい女がこちらに向かって両手を振って……振り回している。 一瞬どうすべきか考えたが、とりあえずは交渉だ。 現状相手にも戦おうという意志は無いように見えるし、こちらには爆弾もある。 「まぁ妙なことにならねぇといいけどな……。ちっ、面倒くせぇ」 【岡崎朋也@CLANNAD】 【装備:キックボード(折り畳み式)】 【所持品:手榴弾(残4発)・支給品一式】 【状態:脇腹軽症(痛み継続)・やや興奮】 【思考・行動】 基本方針:何が何でも生き延びる。 1:この三人が信用できる人物か確かめる 2:傷を治すために病院へ 3:悪意があると感じれば、容赦なく攻撃。 4:少しは知人の安否が気になる。 5:オボロが探していたハクオロのことを警戒。 【備考】 オボロは死んだ、もしくは瀕死だと勘違いしています。 ■ ……順風満帆とはいかないなぁ。 あの制服……杏ちゃんと同じ学校……と見て間違いないよね。 でも運が良いと言えば良いかぁ。 こんなに早く一ノ瀬ことみに繋がる手掛かりが見つかったんだし。 とりあえず、杏ちゃんを殺したことだけはばれない様にしないと。 【佐藤良美@つよきす -Mighty Heart-】 【装備:S W M36(5/5)、メイド服(圭一サイズ)】 【所持品:支給品一式×2、S W M36の予備弾15、スペツナズナイフ、錐 毒入りとラベルが貼られた500ml非常用飲料水】 【状態:健康、羞恥】 【思考・行動】 基本方針:エリカとレオ以外を信用するつもりは皆無、ゲームに乗っていない者を殺す時はバレないようにやる 1:エリカ、レオ、ことみを探して、ゲームの脱出方法を探る 2:悟られないように岡崎朋也から知り合いの情報を得る 3:人は利用出来そうなら利用する 4:怪しい者や足手纏い、襲ってくる人間は殺す 5:最悪の場合、優勝を目指す 6:まともな服を探す 【備考】 非常用飲料水の毒の有無は後の書き手に任せます。 メイド服はエンジェルモートを想定。 銃、飲料水の存在を圭一と美凪は知りません。 ■ ……おはこんばんちは。どうも遠野美凪です。 拍手、ぱちぱちぱちぱち。 どうも前に居るのは他の参加者の方のようです。 私が手を振って合図をすると、しっかりリアクションを取ってくれました。 見た限りでは危ない武器などは持っていないようです。 ただ一つだけ、気になることが。 佐藤さんが初めて出会ったときに震えながら呟やいた台詞です。 『黄色っぽい色のブレザーを着た女の人に襲われた』 私達は慎重に彼女の言葉を噛み砕いていたつもりでした。 でも今の前原さんの様子を見るにこの発言を聞き流してしまった可能性が高いのです。 私でさえいきなり目の前に血塗れの女の人が現れて動転していましたし、 佐藤さんを一生懸命宥めていた前原さんにそこまでを求めるのは酷なのかもしれませんが。 私の支給品は顔写真付きの名簿です。 佐藤さんと合流してから彼女が安定した精神状態になるまで、 特にやることも無かったので私は一人でずっとコレを眺めていました。 世の中には知らない方がいいこと、と言うものが少なからず存在します。 ですが想像するのを止める、ということは難しいわけで。 考えてはいけない、考えてはいけない。 そう心の底で思っていてもソレは無駄な叫びでしかありません。 『佐藤さんが殺してしまったのはいったい誰なのだろうか』 ……最低です。 とても口には出来ません。 とはいえ、元々黄色いブレザーなんて珍しいもの、そういくつもの学校が採用しているわけがないんです。 前原さんは気付いていないかもしれませんが。 佐藤さんが手にかけてしまった女の子ともうすぐ接触するであろう男の子。 二人の関係が気になるところです。 【F-5 下部/平原/1日目 早朝】 【前原圭一@ひぐらしのなく頃に祭】 【状態:健康】 【装備:柳也の刀@AIR】 【所持品:支給品一式】 【思考・行動】 基本方針:仲間を集めてロワからの脱出 1:美凪と良美を守る 2:良美の服を探す 3:手掛かりを求め学校に向かう 4:知り合いとの合流、または合流手段の模索 【備考】 良美が殺した人物(藤林杏)と朋也の関係には気付いていません 【遠野美凪@AIR】 【状態:健康】 【装備:なし】 【所持品:支給品一式、顔写真付き名簿(圭一と美凪の写真は切り抜かれています)】 基本方針:圭一についていく 1:知り合いと合流する 2:良美と朋也の関係を心配 3:良美が誰を殺したのか気になる 【備考】 良美は美凪が顔写真付きの名簿を持っていることを知りません。 病院のロビーに圭一のメモと顔写真が残されています。 ※良美の血濡れのセーラー服はE-5に放置 057 涙は朝焼けに染まって 投下順に読む 059 二度と触れ得ぬキョウキノサクラ 057 涙は朝焼けに染まって 時系列順に読む 059 二度と触れ得ぬキョウキノサクラ 052 許せる嘘か? 許されざる嘘か? 岡崎朋也 065 紛れ込む悪意二つ 044 偽りの贖罪 佐藤良美 065 紛れ込む悪意二つ 044 偽りの贖罪 前原圭一 065 紛れ込む悪意二つ 044 偽りの贖罪 遠野美凪 065 紛れ込む悪意二つ
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9年目開幕前予選 審査5問目 お題 まずは以下の記者会見の様子を読んでください。 「カワグーチ 」 「ドォイ」 「ナラザーキ」 「カァジ」 「コマーノ」 「ナカザーワ」 「ミヤモートゥ」 「坪井」 「タナーカ」 「アレックス」 「ナカータ コジ」 「フクニーシ」 「ィナモートゥ」 「ナカータ ヒーデ」 「オゥノ」 「オガサワーラ」 「エンドゥ」 「ナカムーラ」 「タカハーラ」 「ウグル」 「ヤナギザーワ」 「タマーダ」 「マキ」 「・・・オォー!」 「ジーコ監督ありがとうございました、それでは質疑応答の方に移らさせていただきます」 あなたは記者です。ジーコ監督に質問をしてください。 ネタ一覧 1 あなたの名前はどれですか? 2 「ドォイ」=土肥(横浜)「ミヤモートゥ」=宮本(ヤクルト)「坪井」=坪井智哉(日ハム)「タナーカ」=田中賢介(日ハム)「アレックス」=アレックス(中日)「オガサワーラ」=小笠原(日ハム)「エンドゥ」=遠藤(中日)「ナカムーラ」=中村豊(阪神)「・・・オォー!」=王貞治(監督)・・・「監督、いくら昨日パワプロで負けたからといってそこまでしなくてもいいじゃないですか!僕の負けですから!僕の負けですから!僕の負けですから!」 3 代表選びは計画的に、かつ「ヒトリデ、デキタァ!」んですか? 4 パスワードは半角10文字以内なんですけど…。 5 監督、ウグルとバナァナはおやつに入りますか? 6 アレックスが帰化して「三都主」ならばやっぱジーコが帰化すると「自慰子」なんですか? 7 あなた23人も使う気無いですね? 8 腹に刺さっているナイフの柄に「くぼ」と書いてありますが、やっぱり一悶着あったんですか? 9 「カドナカコナミ坪タアナフイナオオエナタウヤタマ」なにそれ? 10 今、何人目? 11 すみません、ちょっと聞き漏らしてしまったのですが、「ヤナギザワ」ですか、「ヤナギサワ」ですか? 12 今何問目? 13 何故うちわ選手は落ちたのですか?騎乗位発言のせいですか? 14 「坪井」じゃありません。「チュボーイ」です。言い直してください。坪井さんに、いえチュボーイさんに失礼ですよ!?(半ギレ) 15 この中に未来の奥さんはいると思いますか? 16 監督。4択クイズの意味わかってますか? 17 あなたの行く手の道が二つに分かれています。一つの道は正直村、もう一つは嘘つき村に続く道です。正直村の人は皆正直で、嘘つき村の人は皆嘘つきです。分かれ道まで辿り着くと、一人の人がいました。あなたはこの人に尋ねて、どちらが正直村に続いているのか確かめようと思いましたが、この人がどちらの村の人なのかはわかりません。さて、どうして坪井だけ妙に発音がいいんですか? 18 柳沢が本番までにシュートを枠に入れられるようになるのは至難の業だと思うのですが、それを承知で選んだのですね? 19 記者A「監督、我々はモーニング娘。のメンバーの名前が覚えられない典型的なオヤジ記者だ。その倍はありそうな人数を覚えられるわけがなかろう。きちんと顔写真つきの冊子にして配布して貰わなければ困る。」記者B「こっちも仕事でやってるんです。誠意を見せてくださいよ。誠意を」 20 ここに息はいてもらいます?・・・ああ、昨晩飲みましたね? 審査フォーム 名前 メールアドレス 内容 良かった思うネタの番号を全て書いて送信して下さい。 ネタの感想とか、世界征服計画とかを書いてもいいです。 自薦は可能ですが、自分のネタだけに票を入れると言った極端なものは無効とします。
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暇をもてあました神々の遊び ◆9L.gxDzakI ばちっ、と。 光と共に鳴り響く烈音。 木々の間より漏れる光は、さながら地上の太陽のごとく。 否、それは太陽ではない。晴天に煌く恒星ではない。 轟々と降りしきる雨空の中、暗闇の中で吼える雷光だ。 揺らめく輝き。迸る電圧。1人の男が雷となり、その身をぐねぐねとよじらせている。 ばちっと電流が地を駆けた。木の葉が煽られ宙に舞った。そのまま瞬時に消し炭と化した。 どれほどそれが続いただろう。 光と音は姿を消し、急速にその実態が露わとなっていく。 屈強な筋肉を纏った上半身。背中に負うのは雷神の太鼓。顔から垂れる異様な耳朶。 「ウ~ム……」 首をぐりぐりと回しながら、半裸の男――エネルが不満げに呟いた。 あの漆黒の闘士・仮面ライダーカリスと戦う直前、北西へ向かうと決めたエネルが、何故こちらの北東側にいるのか。 理由は簡単。今は北西へ行くとは言っていないから。 そもそもそこから更に時間を進めていき、カリスを倒した直後を見てみると、彼は「北へ行く」と決断している。 北西ではない。 北なのだ。 もはや北東でも北西でもどっちでもよかったのだ。 戦いに集中するあまり、エネルの記憶の中からは、「西」という意識がすっぽりと抜け落ちていた。 微妙に間が抜けているのは、彼らしいと言うか、何と言うか。 「やはりそう簡単には外れんか」 首に巻かれた冷ややかな感触を、なぞる。 先ほど彼が上半身を雷化させていたのは、この爆弾首輪の拘束を解こうとしていたからだ。 自然(ロギア)系に分類される悪魔の実の能力は、能力発現に伴い変化した身体を、自在に動かすことができる。 例えば、雷と化した両腕を伸ばし攻撃する、などといった具合だ。 ふと、それを利用すれば、この忌々しい首輪を外せるのではないかと思ったのだが、どうにもそうはいかないらしい。 雷化させた腕を滑り込ませて、内側から押し広げようとしても、隙間に入ることすらなかった。 首を雷化させて縮めてみようかとも思ったが、どうやら手足以外は生身のままのようだ。 絶対神たるこの自分が、こうした現状に甘んじるのは決して面白いことではない。 そして今更この男が、何故そんなことにまで意識を向けているのかというと。 「いつになったら、次の獲物にありつけるのだ……」 簡単なことだ。 暇だったから。 カリスを叩きのめしたエネルだったが、その後は他の参加者と、全く遭遇していない。 心網にも一向に引っかかる気配もない。 ここに来るまでにあった広大な平野ならば、誰かを見つけられてもいいようなものなのだが。 先の戦いはそれなりに楽しめたが、その余韻も時が移れば薄れてくる。 今あるのは不満と退屈の2つのみ。 この先こうしたことが続かないとも思えない。何度も何度も同じ不快感を覚えていてはたまらない。 このまま北へ行くにしても、こう苛立っていてはたまらない。 「……仕方がない」 何かを決心したように、呟く。 そして太鼓に重ねるようにして背負っていた、デイパックを地へと下ろした。 ファスナーを開け、口を開く。 エネルが探すものは地図。 参加者の集まりやすい施設を探し、そこに向かって弱者を嬲る。その位置特定のための手段。 神たるもの、あまりこうした便利アイテムには頼りたくなかったが、そうこう言っていても仕方がない。 これだけ広いフィールドだ。 殺し合いを円滑に進めるためにも、地図くらい配られていて然るべきだろう。そうした思考の元の判断。 がさごそと鞄の中を漁ると、手のひらがある感触を訴える。 薄い形状。紙の質感。 やはりあった。これが地図だ。 そう思い、それをさっと抜き出したのだが、 「何だ、これは」 それは地図ではなかった。 基本支給品という点では、同じなのだが。 白地の紙に、びっしりと埋め尽くされた人名の数々。ぱっと見では何かの名簿のようだ。 程なくして、自分の名前を見つける。 エネルの名の頭文字はア行だ。五十音順では見つかるのも早い。 自分の名が書かれていたことから、これはこのデスゲームの参加者名簿なのだと判断。 「……いらんな」 途端に興味をなくしたように、そのまま鞄へと戻した。 ここに書かれている者はみな獲物。どうせ皆殺しにする存在。 そんな連中の名前など、いちいち知る必要もないだろう。 そしてまた手を突っ込むと、名簿を避け、がさごそと中身を探り出す。 鞄の中を漁ると、手のひらがまたある感触を訴えた。 薄い形状。紙の質感。 やはりあった。今度こそ地図だ。 そう思い、それをさっと抜き出したのだが、 「何だ、これは」 それも地図ではなかった。 しかも今度は、基本支給品ですらない。全く見覚えのない代物だ。 そこにあるのは、顔。 紙一面の顔、顔、顔。 きっかり60枚の顔写真が、びっしりと一面に貼り付けられている。 先ほどの名簿のナンバリングが1から60までだったことを考えると、これは参加者の顔写真表なのだろうか。 よくよく見ると、これまでに遭遇した青海人達の顔写真も貼ってある。 1人だけ、それとはまた別の場所で見たような顔もあった。 確か自分に刃向かってきた不届きな女のはずだが、どのタイミングで会ったかは覚えてない。 神にとって、反逆者を屠ることなど日常茶飯事なのだから。 だが、参加者の写真表にしては不親切な作りだ。 ただ写真が貼ってあるだけで、それが誰なのかを示す名前がない。 名を知らぬエネルにとっては知る由もないが、並ぶ順番も五十音順とは関係ない。名簿と照らし合わせても分からないということだ。 「……いちいちいらぬ物ばかり」 そしてまたしても、興味なさげに鞄へと戻す。 先ほど思ったばかりではないか。狩られる獲物の素性になど興味はない、と。 故にこの写真表も、とりわけ何かに使うこともなく、そのままお蔵入りとした。 もっとも、エネルはある事実に気付いていない。 ただ無関心にぼんやりと眺めていたが故に、その事実に気付こうともしていない。 茶髪のサイドポニーとショートヘア、それから金髪のロングヘアー――高町なのは、八神はやて、フェイト・T・ハラオウン。 それら3人娘の顔と瓜二つの、それも10歳は年下の顔が、それぞれ1人ずつ載っていることに。 彼女らを詳しく知る人間ならば気付くだろう。 なのは達はそれぞれ、このフィールドに2人ずついると。 10歳と19歳の彼女らが、同じ世界の同じ場所へと連れ込まれたのだ、と。 だが、所詮は人間の事情。神にとってはどうでもいいことだった。 そして三度バッグを漁り、今度こそ地図を見つけ出す。 付属のコンパスと共に位置確認。川伝いにここまで来たことを考えると、現在地はC-7といったところか。 現在地よりも北に位置する施設は4つ。 温泉、墓地、神社、工場だ。 工場に行けば首輪を外す機材も手に入るかもしれないが、これは諦めた方がいいだろう。 自分は神だが全能ではない。 機械弄りなどの細かい作業の知識はない。どうでもいい知識は持ち合わせていないのだ。 その線を除外し、再度思考。さて、どこへ行くべきか。 「……神社……“神”の社か。よし、気に入った」 悩むまでもなかった。 即断し、エネルはデイパックを背負い直す。 目指すは神社。川を越えたその先の施設。 実際に神社を見たことはない。どんな場所かは分からない。人が集まるかどうかは分からない。 されど名前が気に入った。その名の響きが気に入った。 そこが神の社ならば、神である自分が行かぬ道理はない。 こうなると残された問題は1つだ。 視線を西に傾けると、そこには川が1つある。 「ふぅむ……」 さて、これをどうやって乗り越えようか。 ゴロゴロの身の能力で積乱雲を作り、それに乗って通るのが一番の良策。だがそれだけではつまらない。 自分の身体能力に任せ、助走をつけて思いっきりジャンプ。だがそんな力技はただの馬鹿。 先ほどのように電撃を行使し、川の水を蒸発させる。だが繰り返しでは芸がない。 何せ今の自分は退屈しているのだ。 普段なら無難な手段でも我慢しよう。だが、今は何かしらの遊び心が欲しい。 何かないか。何かないか。 何か面白いアイデアはないものか。 そう思いながら、何の気なしに周囲を見渡す。 と、その時。 「……そうだ」 ばちっ、と。 再び響き渡る音。 再び煌く眩い光。 視線の先に映ったものへと、エネルの雷が一直線に伸びる。 どしん、と。 続いて鳴り響くのは、鈍い音。 何かが勢いよく倒壊する音。 落ちてきたそれの元へ歩み寄り、軽々とキャッチ。 そのまま悠然と歩いていき、川に向かって勢いよく下ろす。 落ちてきたそれが、川の対岸へと届けば、 「ヤハハ、いい具合だ」 ――即席丸木橋の出来上がり。 足をかける。木の上へと立つ。 自らが倒した大木の上を、のっしのっしと歩いていく。 成る程、これはこれで面白い。何より自分でこの木を倒したという征服感。 神の遊戯にはちょうどいい。 「ヤッハハハハハハハ……」 随分とご満悦といった表情を浮かべながら、エネルは橋を渡っていった。 【1日目 午前】 【現在地 C-7 川の西側】 【エネル@小話メドレー】 【状態】疲労(中)、胸に大きな打撲痕 【装備】ジェネシスの剣@魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使 【道具】支給品一式、顔写真一覧表@オリジナル、ランダム支給品0~2 【思考】 基本:主催者も含めて皆殺し。この世界を支配する。 1:神社に向かい、狩りを楽しむ 【備考】 ※心網の策敵可能範囲がおよそ1エリア分であることに気付きました。 ※漆黒の鎧を纏った戦士(カリス)及び相川始を殺したと思っています。 ※ゴロゴロの実の能力を駆使しても首輪を外せないことに気付きました。 ※制限に気付きました。 ※なのは(StS)のことは覚えていますが、彼女と会ったのがいつどこでなのかは覚えていません。 ※なのは・フェイト・はやての3人が、それぞれ2人ずついることに気付いていません。 海鳴温泉。 かのエース・オブ・エース――高町なのはの地元海鳴市の、郊外の山林に位置する温泉施設だ。 つい先刻、1人のブリタニア人の少女が、1人の男を見つけた場所。 そして今、その時と全く同じ男を、1人の少年が連れ込んでいる。 がらっ、と。 ガラス戸の開く音。 ひた、ひた、ひた。床を打つのは、湿気を含んだ素足の音だ。 わしゃわしゃとタオルが擦れる。濡れた茶髪を拭う音。温かな水分を吸い込んでいく布。 スマートに引き締まった男性の裸体を、タオルが余すことなくなぞっていく。 首筋を。胸板を。両腕を。腹を。腰周りを。太腿を。足の先まで。 そうして全身の湿気を拭き取った後、己が衣服へと手を伸ばす。 下着を身に着け、ズボンを穿き、黒いシャツの上に赤いジャケットを羽織り。 「……ふぅ、いいお湯だった」 そう。この少年――キングは、今の今まで入浴中だった。 殺し合いの最中に呑気なことを、とも思うかもしれないが、これが彼の地なのだから仕方がない。 呑気な振る舞いは自信の証。アンデット最上位種・カテゴリーキングの矜持の印。 もっともその割には、キングの言動にはいささか威厳がないようにも思えるが。 「キース・レッドのARMSは、高出力の振動兵器、っと……よし、これで全部」 ぱちん、と。 言いながら、手にしていた携帯電話を閉じる。 呆れたことにこの男は、風呂の中でもそれを弄っていたようだ。防水加工も施されていないというのに、だ。 だが、何も目的もなく操作していたわけではない。 おかげで「CROSS-NANOHA」に登場する人物の特徴を、大体把握することができた。 具体的には、性格と、大まかな戦闘スタイル。 彼自身でたとえるならば、「飄々泰然としたアンデットで、剣と盾が武器」といったところ。 そして、得られたものはそれだけではない。 (それにしても……まさかゼロの正体まで載ってるとはねぇ) にやり。 邪悪に歪む少年の顔。 つい先ほど出会った、オレンジ色の髪の少女――シャーリー・フェネットの言っていたテロリスト。 ゼロとかいう男の正体が、このサイトには記載されていたのだ。 その名はルルーシュ・ランペルージ。名簿の中でも、一番後ろに名前が載っていた男。 なんと皮肉なことか。あの少女の憎むべき相手は、同じ学校の生徒だった。 なんと滑稽なことか。あの少女の殺すべき相手は、生徒会の仲間だったのだ。 (これは何としても教えてあげなくちゃ) ああ、あの娘はどんな反応をするのだろう。 仇敵の正体が友だと知った瞬間、彼女はどんな顔を見せてくれるのだろう。 信じていた者の裏切り。無実の者を敵視し見捨てた罪悪。 彼女の心はどんな音を立て、どんな形の破片をばら撒いて砕け散るのだろうか。 考えるだけでもゾクゾクする。想像するだけでワクワクする。 さぁ、そうと決まれば天道を叩き起こし、早くシャーリーを追いかけなければ。 あの方角にはキャロがいるが、浅倉がいい具合に引き付けてくれているだろう。 自分の楽しみ、そして同時に、天道の無実を証明するためにも、早いところ合流しなければならない。 あいつには生きていてもらわなければ困るのだ。冤罪で殺されてはたまらない。 そんなことを考えながら廊下を歩き、がちゃりと扉を1つ開け、同行者を寝かせていた部屋を覗き込んだ瞬間、 「……あれ?」 いるべき人間がいないことに気がついた。 あるべき姿がないことに気がついた。 天道がいない。 畳の上に無造作に寝かせ、適当にシーツをかけていたあいつが、その床に転がっていない。 これは一体どういうことだ。 あいつはどこに消えたんだ。 一歩、部屋の中へと踏み込む。 「――お前か。俺をここに連れ戻したのは」 と。 声は、すぐ左から響いた。 首を傾けると。 「何だ、もう起きてたのか」 あの天然パーマの青年が、戸口の真横に立っていた。 顔色は悪くない。キャロの治療は完璧なようだ。少なくとも、応急措置程度には。 その手に握るのは刀の鞘。確か天道の支給品にあったものだ。どうやら警戒されているらしい。 「その通りだよ。……ほら、そんな怖い顔しない」 肩を竦めながら、部屋の中へと踏み入る。 机のところにあった座布団へと、どっかと胡坐をかいて座り込んだ。 そしてキングは、視線で天道を向かいへと促す。机を挟んだ反対側に、彼も同じように腰を預けた。 「はじめまして、天道総司。僕の名前はキング」 「何故俺の名を知っている」 「首輪を見たのさ。自分では見えないけど、後ろの方に書いてあった」 証拠として、後ろを向き、自分の首筋に刻まれた名前を見せた。 これは天道をここへと運んだ時に気づいたことだが、どうやらこの首輪は名札としての役割も担っているらしい。 その首輪をつけた人間の名前が、ナンバーと共に裏側に記載されているのだ。 他人の名前を騙って好き放題する、いわゆるなりすましができないのは残念だったが、これは諦めるしかない。 「俺は何故ここにいる。一緒にいた、桃色の髪の子供はどうした」 「君が1人で倒れてたから、僕がバイクでここまで運んだんだよ。それっぽい子は見てないなぁ」 これは嘘だ。 実際、該当する少女とは、先刻濃密に関わっている。 何せ他ならぬキング自身が、彼女の心を破壊してやったのだ。 気弱なキャロ・ル・ルシエの心をへし折り、殺人鬼へと変貌させてやった。 もちろん、それを馬鹿正直に語るわけにはいかない。それでは敵と見なされる。 誰かにさらわれただの何だのといった、細かな嘘でだますのも駄目だ。 余計な設定を付け加えようものなら、後々で矛盾が生じる可能性だってある。 「………」 天道は特に何も応えない。 自分はまだ疑われているのだろうか。まぁ、こうして会話することに支障がないのだから、そのあたりは目をつぶろう。 「……放送があったはずだが、誰か殺された奴はいるのか?」 と、ややあって、次の問いがかけられる。 「ああ、いるよ。 アグモンにエリオ・モンディアルにカレン・シュタットフェルト、神崎優衣、ギルモン、クロノ・ハラオウン。 シグナムに殺生丸と、それから高町なのはにティアナ・ランスター、ディエチと、あとは、ミリオンズ・ナイブズと矢車想だったかな」 「13人か……あまりに多すぎる」 これまで無表情だった天道の顔に、微かな揺らぎが生じていた。 苛立ちと無念。 つらいだろう。苦しいだろう。 お前が眠っている間に、13人の人間が死んだのだ。正義漢には厳しい現実だろう。内心で、ひっそりとほくそ笑む。 ここで教えておくべきことは、大体これくらいだろうか。 さて、では用件を切り出そう。シャーリーを追いかけることを提案しよう。 そうしようとした、その時。 ――ごろごろ、ごろごろ。 と。 「?」 遠くより、音が響いた。 奇妙な音が。遠雷のような轟音が。 「今の音は?」 どうやらそれには天道も気づいたらしい。無論、その異常性にも。 窓外を見れば、今この会場の天気が快晴であることは、誰でも理解することができる。 無論、そんな天候で雷鳴が聞こえるはずがないのだ。それでも音が聞こえたのだ。 普通の電撃とは違う、本当に雷のような音。誰かが攻撃でもしたのだろうか。 記憶の中に、該当する人物は―― 「……多分、エネルって奴だと思う」 1人だけ、存在した。 神(ゴッド)・エネル。 数多の雷鳴を自在に操り、自ら神を名乗る傲慢な男。大体そんな感じの印象。 電撃使いならばフェイト・T・ハラオウンもいたが、こちらは雷撃とはまた違うだろう。 「このゲームが始まった頃に会って、襲われたんだ。何とか逃げ切れたんだけど」 これも嘘だ。 そんな奴とは一度も会っていない。 だが、こうでも言い訳しなければ、エネルを知っていることの理由づけができやしない。 ならば最初から伏せておいた方がいいではないか。そう思うかもしれないが、生憎とそういうわけにはいかないのだ。 「物凄く危険な奴だから、係わり合いにならない方がいいと思うけど……」 これは本当。 そしてこれこそが、彼が嘘をついてまで、自称神の名を持ち出した理由。 相手の正確な実力は分からない。だが確かなことが1つある。奴は無数の雷を操るような敵なのだ。 悔しいが恐らく奴の実力は、コーカサスの姿を晒した自分以上。天変地異を支配する敵に、そうそう勝てるはずもない。 武器に乏しく天道が生身の現状では、到底勝ち目があるとは思えない。 故に、今は避けなければならないのだ。こいつを殺されるわけにも、もちろん自分が死ぬわけにもいかないから。 だが、しかし。 天道は、 「……いや、ここは攻めるべきだ」 あっさりと。 驚くほどに平然と。 そう言ってのけた。 「はぁ!? 何でそうなるのさ!?」 理解不能。意味不明。 さっぱりわけが分からないといった様子で、素っ頓狂な声を上げる。 普段のキングらしからぬ、余裕のかけらもない反応だ。 だが、無理もない。普段のキングでいられるはずもない。返ってきた返事が普通でないから。 今の流れなら、戦いは避けるべきだと分かるだろう。常識的に考えて。 「危険な奴なら、なおさら放っておくわけにはいかない。放逐すれば、大勢の命を奪うことにもなりかねん。 それに、あの子供のこともある……位置や時間を考えれば、奴に襲われているのがアイツだとしても、おかしくはない」 さらり、さらりと言ってのける天道。 全く、こいつは自分が何を言っているのか、本当に分かっているのだろうか。 要するにこういうことだ。 これ以上犠牲を出すわけにはいかないから、危険な奴は今のうちに抑えておきます。 今から雷を操る化け物に、刀を持っているだけの人間たった2人で挑みに行きます。 「……バカ? そんなの自殺行為じゃん」 考えるまでもない。 そんなこと、現実的にできるわけがない。 正確には自分も化け物なのだが、丸腰の天道を守りきれるかどうかと問われると、正直微妙なところだ。 リスクが大きすぎる。できるわけがない。 それでも。 「俺が死ぬわけがない。天が俺に味方する限り、俺が天を信じる限り、俺は何者にも負けはしない」 そうはっきりと言い切りながら、天道は席を立つのだった。 そのまますたすたと畳を進み、戸口の外へと歩いていく。 本当に、何なのだこいつは。 ライダーのベルトも持っていないのに、何故こんなにも自信たっぷりでいられるのだ。 ここまでくると、もはや妄信か何かじゃないんだろうか。 (……正直、ここまでわがままな奴だとは思ってなかったよ……) どうやら自分は、この天道総司という男を侮っていたようだ。 中途半端なナルシストではない。こいつは本物の馬鹿だった。 それこそ、救いようのないほどに。 「はぁ……」 1つ、ため息をついた。 ◆ ――死にすぎだ。 エンジン音を耳にしながら、天道総司は思考する。 自分が無様に眠っている間に、13人もの命が喪われてしまった。 全体の参加者は60人。既に5分の1以上が死んでいる。いいや、更に見せしめになった娘も1人。 死なせないつもりだった。奪わせないつもりだった。 自分がここにいる限り、誰一人として喪わせず、守り抜こうと決意していた。 だが、現実は無情極まりない。自分があのライダーの攻撃に倒れた結果、犠牲はゼロから12になった。 矢車想はもういない。恐らく自分と同じ目的の下に動くであろう、同じ仮面ライダーの命はここにはない。 高町なのはももういない。未来ある子供の命さえ、無惨に砕け散ってしまった。 クロノ・ハラオウンももういない。子供に括るにはやや年上な印象ではあったが、散っていい命ではないはずだ。 その他10人の命もまた、自分が不甲斐ないがために命を散らした。 そもそも見せしめを含めれば、最初からゼロですらなかったではないか。 (これ以上は死なせない) 強く、強く。 (総てこの俺が救い出す) 決意を固める。 (俺は天道総司。天の道を往き、総てを司る男……) おばあちゃんが言っていた。 (俺にはその力がある) ならばこそ。 (力の責任は、俺が果たす) 総てを司る男には、その総てを守る義務がある。 微かな振動に揺られながら、揺ぎない信念をその胸に抱いた。 さて、その天道だが、今はバイクの上に乗っている。 彼の赤き鋼の愛馬・カブトエクステンダー。その体躯に身を預け、雷鳴の元へと移動している。 正確には、乗っている場所は運転手の背後だ。 今このバイクのハンドルを握っているのは、赤いジャケットを羽織ったキング。 では何故、天道がそのハンドルを許したのか。 当然カブトエクステンダーは彼の持ち物だ。他人が我が物顔で乗り回すなど、到底許せた話ではない。 キングは「怪我人には任せておけない」と言ったが、普段の彼ならその程度では引き下がらない。 だが、しかし。 今回は話が別だった。 そのキングに問題があったのだ。 (こいつは信用できん) 案の定、天道はこの少年を未だ警戒している。 確たる証拠があるわけではない。だが何となく、この少年の纏う気配が、こいつを信用してはいけないと訴えているのだ。 強いて言うならば、その感性こそが最大の証拠。 この俺が怪しいと言っているのだ。それが間違っているはずなどない。 故に、こいつから目を離すわけにはいかなかった。 あの場でごねていたのなら、キングはうんざりして別行動を提案するだろう。 それを許すわけにはいかない。こいつも野放しにしていては危険だ。 そう判断し、ここは折れることにした。それくらいの心の広さも、天の道を往く男には必要だ。 と。 「うわ」 きぃ、と音を立て、カブトエクステンダーが停止する。 視界に移りこむのは川のせせらぎ。ブレーキの理由はそこにある物。 大木だ。 大きな木が根元から切り倒され、川に橋のようにして渡されている。 切断面を見てみれば、真っ黒に焼け焦げた跡があった。先ほどの雷撃は、ここに命中していたのだろうか。 「野郎、この橋を渡ってったのか……」 うんざりしたように、キングが呟く。 これはさすがにバイクでは渡れない。 円柱形の足場は不安定だ。気をつけていなければ、徒歩でも足を取られる。 まして、それを乗り物で移動するならばなおさらだ。乗った途端に即落下。 さてどうするか。このままバイクを降りて渡るか。だがバイクを失うのは惜しい。 そう思っているのだろう。 「運転を代われ。俺が走る」 問題外だ。 この程度の障害物、やる前に諦めてなどいられない。 こんな足場を渡るくらい、自分ならば造作もない。自分にはそれだけの力量がある。 「はぁ? 何言ってんのさ。こんな足場、物理的に渡れるわけが――」 「お前にはできない。俺にはできる。俺に不可能などありえない」 「……はいはい分かりました。どうなっても知らないよ、ったく……」 きっぱりと言い切った天道を前に、キングもやれやれといった様子で了承した。 十数秒後。 向こう岸には。 さながら平地を走るように、見事に丸木橋を渡りきった、真紅のバイクの姿があったそうな。 これもまた、神々に愛された者にのみ許される遊戯…… ……なの、だろうか? 「だから言っただろう。行くぞ。ぐずぐずしている暇はない」 (……もう嫌だ、コイツ……) 【1日目 午前】 【現在地 C-7 川の西側】 【天道総司@魔法少女リリカルなのは マスカレード】 【状態】右脇腹負傷(身体を動かすことはできるレベル) 【装備】カブトエクステンダー@魔法少女リリカルなのは マスカレード 【道具】支給品一式、爆砕牙@魔法妖怪リリカル殺生丸、ゼロの仮面@コードギアス 反目のスバル 【思考】 基本:出来る限り全ての命を救い、帰還する。 1.天の道を往く者として、ゲームに反発する参加者達の未来を切り拓く。 2.エネルを捜し、他の参加者に危害を加える前に止める。 3.カブトゼクターとハイパーゼクターを取り戻してみせる。 4.俺が望みさえすれば、運命は絶えず俺に味方する。 5.キングは信用できない。常に警戒し、見張っておく。 【備考】 ※参戦時期はACT.10冒頭。クロックアップでフェイト達の前から立ち去った直後。 ※なのは、フェイト、はやて、クロノは一応信用、矢車は保留、浅倉は警戒しています。 ※身体がいつものように動かない事を知りました。 ※首輪に名前が書かれていると知りました。 ※キャロがエネルと共にいて、かつ危険な状態に置かれている可能性が高いと踏んでいます。 ※既にエネルは、目視では確認できない位置まで移動しています。 【キング@魔法少女リリカルなのはマスカレード】 【状態】健康、うんざり 【装備】なし 【道具】キングの携帯電話@魔法少女リリカルなのは マスカレード 【思考】 基本 この戦いを全て滅茶苦茶にする 1.エネルを追いかける 2.天道で遊ぶ 3.こいつ、思った以上にやりづらい…… 4.浅倉とキャロに期待 5.はやてとの合流は後ででも良いかな 6.はやてとヴィータの決着が着いたら、残ったほうに真実を伝えて、その反応を楽しむ 7.シャーリーに会ったらゼロがルルーシュだと教える 8.とにかく面白いことを探す 【備考】 ※制限が掛けられている事に気がつきました ※ゴジラにも少し興味を持っています ※携帯電話は没収漏れです。写メ・ムービー以外の全ての機能は停止しています。 ※携帯には相川始がカリスに変身する瞬間の動画等が保存されています。 ※キングの携帯に外部から連絡出来るのは主催側のみです。 ※カブトの資格は持っていません ※キングの携帯のお気に入りフォルダに『CROSS-NANOHA』へのリンクが存在します。 ※首輪に名前が書かれていると知りました。 ※全ての参加者の性格と、おおまかな戦闘スタイルを把握しました。特に天道に関しては、念入りに調べてあります。 ※ゼロの正体がルルーシュだと知りました。 【顔写真一覧表@オリジナル】 参加者の顔写真が貼られた紙。順番はランダムであり、名前も書かれていない。 Back 三人の印象 時系列順で読む Next 不安 と 困惑 Back 王蛇のブランチ 投下順で読む Next 未知あるいは既知との遭遇 Back タイムラグは30分(後編) エネル Next 未知あるいは既知との遭遇 Back 仮面ライダーらしく 天道総司 Next Alive a life ~タイムリミット(前編) Back 仮面ライダーらしく キング Next Alive a life ~タイムリミット(前編)
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赤点地獄から奇跡の追い上げを果たし高校二年生になった俺は、去年と変わらないいつもの荒々しい起こし方で俺の目を覚ませてくれる 妹゚という名の目覚時計を軽くあしらいつつ、ふと机の上に置いてある一台のノート型パソコンに目を向け一人憂鬱な気分になるのであった。 「どうしたもんかね……」 こう悩みを抱えている時のこの坂道は道交省に直談判してぶち壊してやりたいほど憎たらしく思えて来るから不思議だ。 「よっキョン!」 谷口か。 「よう」 振り返り確認してみる。谷口だな。 「なんだそりゃ?」 「なんでもない、ただの確認だ」 こいつは俺の憂鬱なんぞ知らないんだろうなぁ。いい身分だよお前は。 「まぁいいか、それでお前は書けたのか?小説」 「まだ一文字も書いてない」 「早くしないとまた涼宮にどやされるぜ」 うるせい。 「お前はどうなんだよ」 「俺か?俺はもう終わったぜ。昨日で一週間経ったからな」 「お前は確か日常のおもしろ日記だったか?」 「ああ。今回は苦労せずに書けたぞ」 そりゃそうだろうよ。なんせただ日記を書けばいいだけなんだからな。また恋愛小説を書かされる俺の立場にもなってみろってんだ。 「ま、放課後に見せてやるから楽しみにしてろよ」 別に谷口の面白くもない日記なぞ見なくてもいいのだが。一応「ああ、wktkしとくよ」と答えておこう。 なんだ谷口。何故そこで顔をしかめる。こっちみんな。 と、ここでこの状況を説明しておこう。ここまでくれば説明せずともわかると思うが。 俺達SOS団はまたもや文芸部として機関誌を出す事になった。今回は去年のメンバーに加えて阪中も参加することになったのだが、この女「面白そうだし、是非協力するのね」などと言っていた。本気か? それは置いといて。各々のテーマは去年とほぼ一緒だ。俺はまたもや恋愛小説。古泉によるとどうもハルヒは俺の恋愛観を知りたいらしい。 ミヨキチのネタは去年使ったからもう俺に恋愛ネタは無いのだが……。 そして谷口は去年と違って日常のおもしろ日記。これは断言できる。確実に面白くない。 読む前から決め付けるのも谷口には悪い気がするが。 阪中は読書感想文。何故ここで感想文なのかはわからん。阪中なら酷い内容にもならないだろう。 以上。説明終わり。 時は過ぎ放課後だ。谷口に日記を見せて貰わないとな。 部室に着いた俺はドアの前に佇む二人の男を見つけた。谷口と古泉だ。あらかた朝比奈さんが着替えで待ってているのだろう。 「よう」 「おうキョン」 「どうも、遅かったですね」 「掃除当番だったんだよ」 それにしても谷口と古泉とは奇妙な組み合わせだな。 「ふふ。普段彼とご一緒する事はないですからね。新鮮に見えるのでしょう」 そうかもな。 部室の中から「どうぞー」という愛らしい声が聞こえてきたので中に入る。うむ、今日もお綺麗ですね。 「うふふ、ありがとう」 谷口が口を開けて見とれてやがる。あんま見つめるなよ、減ったらどうするんだ。 「減るわきゃねーだろ!」 それはそうだが。 「うっさいわよあんた達!ていうか谷口。何の用よ」 相変わらず谷口の扱いは酷いもんだ。 「あ?ああ。お前に頼まれたやつが出来たからな。持って来たんだ」 そう言って谷口は鞄から原稿用紙を取り出す。パソコンは4台しかないので、団員以外は原稿用紙で提出することになっている。朝比奈さんは使えないのでもう一台は阪中が使っているが。 「今回は楽でよかったぜ。なんせネタがそこらに転がってるんだからな」 なにをニヤニヤしてるんだ?こいつは。 「まあ読んで見ろよ」 差し出された原稿用紙に目を通す。 ―――――――――――――――― ★月●日 今日から日記を付ける事になった。涼宮に呼び出されて勝手に押しつけられたからだ。 まったく。俺だって暇じゃないんだぜ。ま、たった一週間だしやってみるか。 ★月○日 昨日意気込んで決意したはいいが、書くような事は何もなかった。 こんな事書いてると涼宮に何言われるかわかったもんじゃないが無い物は無いんだ。仕方ないだろう? ★月◇日 今日は街でかわいい子をナンパした。歳を聞いてみてびっくりした。なんとまだ中学生にもなってないそうだ。 最近の小学生も侮れんものだ。それにしてもえらく丁寧な言葉遣いだったな。 ★月◎日 今日は朝から涼宮が不機嫌だった。クラスの空気が重い。なんか背中から黒い何かが見えるが、それなんだ? しかも4限目にキョンと口喧嘩して更に不機嫌MAX。 キョンももうちょっとこっちの事を考えてくれよ。皺寄せが来るのは俺たちなんだぜ。 ★月▲日 昨日とは打って変わって涼宮はご機嫌だった。キョンとも笑って話してるし。 お前等さっさとくっついちまえよ。見てるとイライラするんだよな。 お互い意地張っちまって素直じゃねーし。ヘタレか。 ★月□日 キョンと涼宮が揃って教室から出て行った後、女子グループの一人がキョンと涼宮について話し出した。 「キョンくんと涼宮さんって付き合ったら絶対バカップルになるよねー」とか 「キョンくんって意外と頼り甲斐ありそうだし涼宮さんが惚れるのもわかる気がするわー」とか 「涼宮さんが何もしないんだったら私が貰っちゃうのね」とか …………キョン。お前は裏切り者だ。 ★月▼日 長かった一週間もやっと終わりだ。ほとんどキョンと涼宮の事しか書いてない気がするが、それだけあいつらが注目を浴びてるって事だろう。 まあ所謂仲良し夫妻ってとこか。さて、ナンパしに行くか。 ―――――――――――――――― なんと言うか……ダメだろ、コレ。 「なあ谷口。これのどこが『日常のおもしろ日記』なんだ?」 「俺にとっちゃおもしろい事だったんだよ」 そうかい。しかしハルヒが見たら確実に没だな。 「ちょっとあたしにも見せて」 「ん?ああ、ほれ」 ハルヒに原稿用紙を渡す。 まじまじと見るハルヒの顔に浮かぶのは呆れか、はたまた怒りか。どっちともだろう。 「……なあ」 突然谷口が口を開く、なんだ? 「お前等さ、なんで付き合わねぇの?」 何を言っとるんだこいつは。 「何故そんな事を思う?」 今俺の顔は呆れ100%だな。ハルヒは目を見開いて谷口を睨んでいる。芸人か。 「いや、お前等見てるとさ、こっちがイライラするんだよ。なんつーか小学生の恋愛見てるみたいでな」 ハハハ、何をぬかしとるんだね君は。しかも朝比奈さん「わかるわかる!」って顔して頷かないでくださいよ。 古泉に至っては「貴方もそう思いますか。我々も苦労してるんですよ~~」とか語り出す始末。 ハルヒ。何とか言ってやれ。 「…………」チラッ なんだよ 「なんでもないわよ!」 意味不明だ。しかしそれ、どうすんだ? 「そ、そうね。没!谷口!あんたも読書感想文書いてきなさい!」 「はあっ?まじかよ!」 「口答えしないの!」 「ちぇっ、わーかったよ。お前に何言っても無駄だしな」 「それならいいの。今日はもう帰っていいわよ。SOS団も解散!あたしも用事が出来たから」 用事って? 「阪中さんのとこ!」 はて、何しに行くんだ? 「あんたには関係ないでしょ!」 まあそうだが、あんまり迷惑かけるなよ。 そう言う前にハルヒは部室を出て行った。 「貴方も鈍感ですね」 「は?」 「いいえ、何でもありません」 何故皆してこっちを見る。訳がわからん。 「なんだろう、なんか嫌な予感がするのね」
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気付けば、皆その場にいた。 その場に集うは超学生級の子ども達。 常人を超えた才能を有する、まさに日本の未来を担うにふさわしい子ども達。 その子ども達は、気付いた時にはそこにいた。 そこは始まりの場。 これより開催される【絶望】の宴の、始まりの場。 「うぷぷ~、みんな目が覚めたかなあ?」 それは馬鹿みたいに明るい声であった。 集まる人々を尻目に唐突に現れた存在。 身体の右半分が白色で左半分が黒色の、大きな熊のぬいぐるみ。 そのぬいぐるみが、動いていた。 それがさも当然のように動き、喋っている。 まず最初に人々は言葉を失い、身体を固める。 次いでざわざわとした小声が波のように広がっていく。 ぬいぐるみが喋って、動いている。 常識離れの光景に、超学生級の集団は驚きの感情と共に騒ぎ始めていた。 「おはようございます。ぼくモノクマです。これから始まるゲームのゲームマスターだよ」 モノクマと名乗ったそれが放ったゲームという言葉。 その言葉に、参加者の内の一部が表情を変える。 この異常事態にあって尚、冷静さを貫く者は既に事態の把握に努めていた。 「さて突然だけど、ここでモノクマから重大発表~!」 モノクマに向けられる視線は多様なものであった。 驚愕、恐怖、怒り、羨望……数多の感情をはらんだ視線を受けて、その人形は稼働を続ける。 「これからここに集まった【超学生級の生徒】の皆さんには、コロシアイをしてもらいま~す!」 そして、言い放った。 絶望の言葉を。 全ての始まりとなる言葉を。 告げた。 人々は、今度こそ言葉を失った。 「皆には今からとある島にいってもらいます。そこで最後の一人となるまでコロシアイをしてもらい、生き残った優秀な【超学生級】の生徒だけが元の世界に戻れるのです」 気味が悪いほどの静寂の中、一人楽しげに口を動かす人形。 その明るい口調と話の中身とのギャップに、人々は寒気すら感じていた。 コロシアイ。 言葉の意味する事は分れど、あまりに唐突で非現実的な発現だ。 受け入れろという方が遥かに無理のある話であった。 「各々の【超学生級】の才能を使うも良し、配布されるアイテムを使用するも良し、どんな卑怯で残酷な手を使うのも良し……とにかく他の参加者をぶっ殺し尽くして、生き残って下さ~い。 ……まあ、細かいルールはこれから配布するしおりの中に記載されてるから、各自確認しておくように。知らない間にルール違反をしていて罰ゲーム―――なんて事になっても知らないからね。 そ・れ・と! 皆さんが円滑にコロシアイができるように、参加者名簿を作成させていただきました! 名簿には皆さんの名前と顔写真、それと【超学生級の才能】が書かれているからね~! あうう、僕って親切なクマだなあ……」 だが、事態についていけない人々を置き去りにして、モノクマは語りを続ける。 呆然自失にある【超学生級】の面々の、その様子すら楽しんでいるかのようであった。 「【超学生級】の皆の手で行われるコロシアイ……うぷぷ、わっくわくのどっきどきだね~♪」 誰も、何も分からない中で、そのゲームは始まろうとしていた。 全てが理解不能の中で、そのゲームは始まろうとしていた。 指針はない。道しるべはない。 ただ混乱の中で開始される、コロシアイ。 誰も声をあげない。 ただ沈黙の中で場は流れ、全てが始まる。 「では、皆コロシアイの世界に、レッツゴー!!」 絶望のコロシアイが、始まる―――。 ――――『超学生級』のバトルロワイアル 開催
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オミトロンでコメント投稿者のIDが閲覧可能 (※運営側が子供たち(笑)を守るためにIDが見られなくなりました^^(スイーツ)w) ↓ 2007/08/21(火) プレミアム特典を利用して過去ログから自作自演を暴いた人間が出現(YouTube板) ↓ まず『扇風機かけつつ』が専売特許の子夏の自演が余りにも酷かったのでYouTube板に単独スレが立つ ↓ 続けて他の奴も探すか、という流れになり何人か発掘される ↓ 晒し動画を作るかという流れに ↓ ニコニコでの有名人の自演も発覚し出し、盛り上がり始める ↓ 自演動画作者の中学生たちが自演発覚で大暴れ! ↓ 2007/08/22(水) ν速あたりに飛び火 月蝕、苦本(自演動画作者)、気づく。それぞれYouTube板に降臨して謝罪 ↓ 一方、ゼブラν速にて悪あがきをし開き直る 「踊ってみた」タグでコメント数が最も少なかった動画『松本ぼんぼん』がシュールで流行る ↓ その頃、YouTube板では『下手絵』の奴など有名どころの自演がどんどん見つかる ↓ ニコニコに自演晒し動画(part1)『youtube住民が『歌ってみた』の自演を暴いてみた』がうpされる ↓ 早朝マイリスト第1位(『松本ぼんぼん』第5位→第3位に) ↓ ν速とYouTube板のスレの勢いがどんどん上がる ↓ ニコニコに自演晒し動画(part2)『組曲『自演動画』』がうpされる 自演晒し動画(part1)がなぜか権利者削除にあう(どこの権利者ですか?) ↓ いろいろと自演者たちの反応がmixiやら自演動画内やらで見られ燃料に ↓ ニコニコメンテ中でスレ伸びすぎ→たかしがメアドを誤って晒す→シコシコ動画(仮)に1000人のたかし出現 ↓ ニコニコメンテ終了も重すぎワロタ ↓ オミトロン対策という運営の方針に不満、オミトロンの出番は一旦終了 ↓ 次々と自演糾弾・検証・応援動画がうpされる 一方でIDが見えなくなったので自演し放題 ↓ 荒らし荒らされ大合戦でギスギス動画化 ↓ 『組曲『自演動画』』がニコニコ運営側に削除(権利者削除、意味不明) 、さらに延焼 ↓ 今回の騒動の責任の擦りつけ合いでgdgd ↓ 一方、niconico5(笑)らの顔写真がうpされ本人たち涙目 ↓ 荒らしが去り、段々ニコニコが冷めてくる ↓ ニコ厨のν速攻撃情報が流布されるも大した盛り上がりを見せず ↓ 白黒の擦り付け合いが続く ↓ 2007/08/23(木) ニコニコ運営からの自演擁護発言 (しかもその内容は自演叩きスレの住民を煽る最悪の燃料) でさらにスレ加速&ニコニコ荒れる ↓ 叩く対象が運営に ↓ そんな中、ν速にニコニコ民を名乗る人間が現れ釣り堀状態に ↓ 騒動の原因と今後のニコニコについて議論 ↓ 2007/08/23(金) 燃料が切れ始めコピペの貼り合いに ↓ ゼブラが18歳のゆとりであることが判明 本名(H・T)・出身高校・過去など個人情報が次々と暴かれる 未成年なのに飲酒していたことも発覚し祭りが加速 ↓ ゼブラの住所・自宅電話番号も判明 Google Earthでゼブラの自宅ウォッチ ゼブラの父親も判明 http //blog.akkord.com/blog/(父親のブログ) ↓ ゼブラ&父親のAAが作られ、AA職人により亜種が大量発生 ↓ 出身中学も判明 ↓ VIPのスレでゼブラの中学時代の同級生によって 卒業文集上の「忘れられない夏休み」「不思議な客人」が晒される さらに中学時代の同級生によりゼブラの過去が次々と暴露 AA職人により卒業文集が5分足らずでAA化 ↓ VIPのコテが偽ジブラとして夏厨相手に大爆釣←今ココ ↓ 世知辛い世の中に癒し動画が! http //www.nicovideo.jp/watch/sm625003
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第173話:【魔術師と人形使い】 作:◆wkPb3VBx02 モニターが壁の一面を埋め尽くしている部屋がある。 外に出て扉のプレートを見ればその部屋が警備室であることが分かった。 その部屋の中央、椅子に腰掛けた長い黒髪の男が細葉巻(シガリロ)の煙を燻らせながら手に持った書類を一枚一枚捲っている。 男の名はイザーク・フェルナンド・フォン・ケンプファー。"魔術師"と呼ばれる男。 唐突にノックを欠いて扉が開き、天使と見紛う程美しい若者がゆったりした歩調で入ってくる。 「部屋に入る時はノックくらいしたまえよ"人形使い"」 若者の名はディートリッヒ・フォン・ローエングリューン。"人形使い"と呼ばれる若者。 男は振り返りもせずに言葉を投げかけ、休むことなく書類に目を通していく。 「よく入ってきたのが僕だと分かったね"魔術師"」 "人形使い"と呼ばれた若者は芸術的とすら言える顔を驚きの表情にして"魔術師"に答える。 「そこのモニターに映っていたよ」 "魔術師"はさしたる感慨もなく答え、空いた手で細葉巻の灰を落とす。 若者は「ああ、そう」と適当に返事をして、男に近づく。その視線は男の持つ書類に注がれていた。 「……それは何の書類だい?」 「六時まで生存者の詳細だよ。思ったより減っていたのでね」 男が手に持っているのは二十枚弱の書類。その一つ一つに姓名や経歴など個人情報が細かく書き込まれている。 若者は曖昧な相槌を打った後に思い出したように男に尋ねた。 「イザーク、君は誰に賭けたんだい?」 「賭ける?」 男の訝しむ返事に若者は「あれ?」と声を上げ、男の疑問に答える。 「他の皆は誰が生き残るか賭けをしていたのに、君はしなかったのかい?」 「生憎私はビジネスに私情を挟まないのでね。仕事として取り組んでいる」 男の乗り気でない返答を軽く聞き流して、若者は男に改めて問うた。 「で、イザーク。君は誰が優勝すると思う?」 ソファの横に立った若者を見ずに、男は書類を机の隅に置きながら答えた。 「さてね。君は誰かに賭けたのかね?」 「僕は54番の彼が有力だと思うんだけどね。随分と強そうだし」 若者は重なった紙の中から一枚を抜き出し、男に見せた。紙面には『054 ハックルボーン』と書かれており、その横に屈強な男の顔写真が載せられている。 「ああ、それならば私は彼女を推そう」 男が手にしたのは『026 リナ・インバース』と書かれた紙。男と若者は互いに見せ合うと微笑しながら机の隅に重ねた。 「一体どうなることやら」 若者の口調はどこまでも暢気でどこか他人事として傍観している節があった。 「"自分一人で石を持ち上げる気がなかったら、二人でも持ち上がらない。"―――ゲーテ。 生き残るにしろ逆らうにしろ、彼等は結束するだろう。私達は観ているだけで良い」 男は癖とも言える格言の引用をしながら細葉巻を灰皿に押し付けて消した。 「……ああ、そうだ。さっきの娘の話、聞いてみようよ」 若者は楽しげに微笑みながら、机の中央を占める機材へと手を伸ばした――― 【一日目 6 12】 2005/04/03 修正スレ22 ←BACK 目次へ(詳細版) NEXT→ 第172話 第173話 第174話 第222話 時系列順 第170話 第070話 ケンプファー 第166話 第070話 ディートリッヒ 第166話
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はらはら、はらはらと 静かに、雪が降り続ける 吐き出す息が、白い 「……さて、この雪はまだ2,3日続くか」 店を出て、直希は空を見上げた 雲に覆われた空、雪が降り続ける 新たに手に入った資料 後で、新島 友美に渡さなければ 彼女が、彼女達がこの街から逃げないというのならば、少しでも彼女達の身に危険が及ぶ可能性を削るしかない 「ふむ、だが、その前に」 その前に 片づけるべき用件がある 「いい加減、背後からついてくるのはやめてもらえるとありがたいのだが。特に、人を尋ねる時などは」 「あぁっ!気づいてもらえるなんて嬉しいですっ!!」 「いっそ、永遠に気づきたくなかった」 己の後をついてきていたマゾサンタに気づき、直希は深々とため息をついた ……まったく、油断も隙もない 「君に与えた情報、君の契約者にも渡したかね?」 「もちろんです!そして、あの資料は私、家宝にさせていただきます!!」 「…子孫は、その家宝を処分すべきだな。家の名誉にかけて」 どれだけ突っ込みを入れようとも、マゾは悦ぶだけである それでも、どうにも突っ込みを入れずにはいられない …突っ込めなかったら、負けな気がするのだ 何に負けるのかはわからないが 「まぁ、良い。少々そこでじっとしていたまえ」 「?はい」 大人しく、言われた通りにするマゾサンタ 直希は、先ほど店で購入したそれを、紙袋から取り出し ぱさり マゾサンタの肩に、かけた 「え?」 …それは、赤い布地に、白いファーとボンボンがついたケープ ふわふわと、暖かい つ、と、続けて、マゾサンタの手を取った直希 肘辺りまで覆う、赤い手袋をつけてやる ノースリーブミニスカワンピースなどと言う、冬にふさわしくない衣服だったマゾサンタ あっという間に、ある程度冬にふさわしい服装になる 「後は………さすがに、タイツはここで身に着けさせる訳にはいかんな。渡しておくから、後で身に着けるといい」 「いっそ、ここで身に着けるのもまた羞恥プレイで!!」 「僕にとっての羞恥プレイになる故、勘弁してくれ」 小さく苦笑し、紙袋ごと、残りひとつ、彼女の為に買った真っ赤なタイツと真っ白なタイツを、押し付けた これで、いい 「一応仮にも時として、外見は年頃のレディなのだ。この季節に、寒そうな姿はやめてくれ。僕の方が風邪をひきそうだ」 理由は、それだけでしかい 他に理由などない ……本当に、ただそれだけ この行為で、相手が喜ぼうがどうしようが こちらの知った事ではない 「では、僕はこれで。他にも用があるのでね………あぁ、そうそう。先日渡した資料の追加資料として、「13使徒」全員の顔写真が手に入ったのだよ。君の携帯にメールで送っておいたから、後で君の契約者共々確認するが良い」 マゾを置いて、この場を立ち去る ついてこようとしたら………あぁ、カマエルかゾフィエルに頼んで、どっかの壁に貼り付けにさせればいいだろう 目立つと困るから、路地裏辺りで 「……さて」 自らも携帯で、その画像を確認する 「13使徒」達の、その顔を ………その中の、一人 「終末の火」 レティ・ルーニー 「やれやれ。こんなところで見つかるとは。はて、あの夫婦の一人娘は外見こそ可愛らしく育ったが、はて、どのような性格に育ったやら、予想すればするほどなんとも不安」 誰に言うでなく呟き、直希は雑踏の中に入り込み、姿を消していく 己の向かう先の未来に何があるのか、まだ、気づかぬままに to be … ? 前ページ次ページ連載 - 仲介者と追撃者と堕天使と
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